Youtubeでチャンネル登録者数約25万人の宋世羅さんをご存じでしょうか?
本日(2022年5月15日)、宋さんの講演会に行ってきたので、その概要と筆者の所感をまとめます。
宋さんの営業論の概要
宋さんによれば、宋さんが営業を行う上で最も重要と考えているポイントは以下3つです。
- 戦略
- 応援され力
- プロ意識
1. 戦略
1点目は「戦略」で、「いかに売れるか」を考え抜くことです。
具体的には、いかにライバルの営業マンから差別化を図り、その差別性を活かして顧客から契約を勝ち取るかを追求することです。
営業マンのキャラや得意技がそれぞれ異なる中でトップセールスと同じことをしても仕方がないし、いかに顧客から気に入れらても契約をとれなければ意味がありません。
2. 応援され力
2点目は「応援され力」で、宋さんの造語になります。
営業マンの顧客との付き合い方は様々なパターンがあると思いますが、宋さんの場合は顧客から「応援される」ことを目指します。
その際は、まずは宋さんが顧客を「応援する」ことで、顧客に宋さんを「応援する」モチベーションを与え、相思相愛の関係を作り出すことを意識されているとのことです。
3. プロ意識
3点目は「プロ意識」で、具体的には「プロの情報を顧客に渡し、プロの話をして、プロの提案をする」ことを徹底することです。
但し、その際は、営業マン⇒顧客にプロ意識を提供するだけでなく、顧客⇒営業マンに見返りを求めます。
この「見返り」は、その場で顧客が「買うか買わないか決断する」ことであり、この決断無しに終える商談は失敗と見做すことになります。
筆者の所感
営業で最も重要なこと
講演会を通じて筆者が得た印象は、「結局、営業マンにとって一番重要なことは場数を踏むこと」です。
ありきたりで元も子もないコメントで恐縮です… 笑
「1. 戦略」については、どんなに優秀な営業マンでも、いきなり完璧な戦略を立てることはできないし、そもそも戦略は時代や状況によって変化させるべきものだと思います。
つまり、常に状況に応じてトライアル&エラー(PDCA)で戦略を考え、実行し、ブラッシュアップしていく必要があります。
また、「2. 応援され力」と「3. プロ意識」は矛盾する可能性がことがあるため、上手くバランスをとることが必要です。
「2. 応援され力」を磨くためには、顧客から愛されるために「泥臭く頑張ってます感」「小僧感」を出す必要がありますが、顧客からは頼りないと思われるリスクがあります。
一方で、「3. プロ意識」を出すためには、キリっとして「できる営業マン感」を出す必要があり、毎回ではないと思いますが「2. 応援され力」と相反する可能性があります。
総じて、「1. 戦略」「2. 応援され力」「3. プロ意識」すべてに共通して、場数を踏んで自分にとって一番良い塩梅を見つけていくことが重要になると思います。
より良い営業に必要なこと
場数を踏むためには、できるだけ多くの飛び込み営業やテレアポ行い、実験を繰り返していくことが一番の近道になると考えます。
下積み営業マンに飛び込み営業やテレアポをさせる営業部隊がほとんどだと思いますが、理にかなっている慣習のかもしれません。(もちろん、過度なノルマ制度や営業マンへのプレッシャーは良くないですが…)
そんな飛び込み営業やテレアポは、泥臭い作業であり楽することは難しいですが、テクノロジーを使った効率化の余地はあるはずです。
そこに目を付けたのが、COG-SALESというソリューションで、今回の講演会で宋さんと共にスピーカーを務めたコグニティ株式会社の河野さんが提供しているサービスになります。
このCOG-SALESについての概要と筆者の所感は、また別記事にまとめたいと思います。
PS: 「2. 応援され力」について
宋さんのように「応援され力」を追求するのは、ハイリスクハイリターンな方法な印象です。
まず「ハイリターン」ですが、営業マンを「応援する」ことができる様な顧客は、営業マンの成功を受け入れることができる「余裕」のある方に限られると思います。
そのような顧客は、営業マンに「頼る」「惚れる」ような顧客よりも上客である可能性が高いです。
その理由は、営業マンに「頼る」「惚れる」ような顧客は、自分に自信がなく自分のことで手いっぱいなはずで、営業マンがミスしようものならクレーマー化するリスクがあるためです。
この上客を狙いに行く宋さんは流石だと思います。
一方で、「ハイリターン」については、このような上客は恐らく絶対数が少ないため、上客コミュニティの中で紹介をつなぎ、高い水準で「打率」を維持する必要が出てくるはずです。
恐らく社会的に成功しているであろう上客は、厳しい目で「この営業マンは応援するに足る人物か」を見極めてくるものと思います。
「応援してもらう」ためには、そのようなハイレベルな戦いの中で、常に相手の期待値を上回るためのパフォーマンスが求められることになるのです。
宋さんはその能力/キャラがこのポジションに上手くはまったため成功されてるのだと思いますが、もしキャラが異なる場合は、「頼れる」「惚れさせる」営業マンの道を目指した方が良いのかもしれません。
SAPに勤める友人によれば、SAPでは営業スタイルが真逆なトップセールスが2人いるそうです。
- 若い女性営業マン: おっさん顧客から「応援される」ポジションでトップ成績を維持
- おっさん営業マン: 抜群の知識と安定感から、「頼れる」「惚れさせる」ポジションでトップ成績を維持
どちらの方が優秀/偉いというのはありません。
重要なのは結局、無理にどちらかの成功パターンに自分を当てはめるのではなく、場数を踏んで自分に会った営業スタイルを確立していくことだと思います。
皆さんの営業ライフがとてつもなく上手くいくことをお祈りしております!
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